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教育における子どもの人権救済の諸相


中川 明(著)
本体価格:3000円
発刊年月:2016/02
ISBN:9784871685764
Cコード:3037
管理番号:270

麹町中学内申書裁判、自衛官合祀拒否訴訟、日曜日授業参観訴訟、いじめ自殺「作文」開示請求訴訟、ピースリボン裁判など、<教育と信教の自由>にかかわる訴訟を数多く手がけてきた弁護士によるドキュメントの中から、<子ども、教育、障害>に関わるものを抽出し、現在の到達点と未来に向けての課題を明らかにしようとした1冊。
前著『寛容と人権―憲法の「現場」からの問い直し―』(2013年、岩波書店)と同様、本書においても、子どもの「人権」と並んで子どもへの「寛容」の姿勢は、随処において貫かれている。

【商品パンフレット】
jinkenkyusainoshosou.pdf(PDF)

目次

はしがき

第1部 子どもの人権と救済のあり方・序説

第1章 子どもの権利をどうとらえるか ―保護と自律のはざまで―
第2章 脅かされる子どもの人権 ―弁護士の果たす役割は何か―
第3章 裁判を新しい教育の場に

第2部 教育裁判と子どもの人権救済の諸相

第1章 内申書裁判の経過と問題点
第2章 青年期前期の子どもの成長の特質と評価 ―大田堯先生から学んだこと―
第3章 教育評価の特質と裁判 ―奥平康弘教授の「意見書」の解題―
第4章 内申書裁判の一審判決
〔新聞記事〕内申書裁判で原告勝訴 東京地裁
コラム 判決をききながら……
〔追記〕判決の深き「余情」
第5章 「内申書裁判」最高裁判決についての若干の批判
第6章 「日曜日授業参観訴訟」と教育裁量についての断想 ―若い友人への手紙から―
一頁コメント 弁護士として見た「日曜日授業参観訴訟」
第7章 教師の懲戒権について ―教育と懲戒についての省察・序説―
第8章 〔資料〕体罰裁判(民事)の一覧表
第9章 「必殺宙ぶらりん裁判」が明らかにしたこと
第10章 「体罰」裁判の新しい地平とその定着
〔新聞記事〕体罰後の不手際も責任
第11章 子どもの死をめぐる学校の説明責任
第12章 イジメ問題に法と法制度はどう取り組むべきか ―「法化」社会における課題―
〔新聞記事〕親と学校の紛争 独立処理機関を ―「事実」の究明を主眼に―
第13章 〔資料〕いじめ裁判の一覧表

第3部 教育の場における人権救済の一断面

第1章 校則の見直しに向けて ―校則の及ぶ範囲を画する三つの視点―
第2章 閉鎖的な教育現場に新風 ―指導要録の全面開示―
〔新聞記事〕指導要録の全面開示[日曜論争]
第3章 学校の情報独占・操作にどう立ち向かうか
第4章 憲法と障害のある子どもの教育 ―いま「憲法」を手がかりにする意味―
コラム 義務ではなく権利としての教育を
第5章 障害児(者)の教育選択権

第4部 子どもたちのクライシスコールと救済の姿・課題

第1章 子どもの権利条約と教育裁判
第2章 子どもの声を聞くとは?
第3章 親の教育の自由と教育責任について
第4章 日本における子どもの人権救済活動の源流をたどって

初出一覧
あとがき