今、子どもたちに、いわゆる「気になる子」が増え続けていることは周知のとおりです。本書は、そういう「気になる子」の増加をくいとめなければならない、そのため私たち大人は「何に気をつけなければならないのか」「何をしなければならないのか」、という発想で企画しました。

第1部「乳幼児期の子育てを問う」は、山中康裕先生（京都大学名誉教授・医学博士）、小泉英明先生（国際・心・脳・教育学会理事）、澤口俊之先生（人間性脳科学研究所所長）などの文章を引用させていただきました。幼い子どもたちと接している皆さま方には、ぜひ知っていただきたい内容です。

第2部「子育てに絵本を」は、いま子どもたちには「生きる力」が求められています。そのためには、想像力や創造力、言葉の力などを身につけなければなりません。大人（園と家庭）はどういう関わりをすればいいのかを考え、いくつかの問題を提起しています。

書名を『実る子育て　悔やむ子育て』としましたが、子どもが大きくなった時、「悔やむ子育て」にならないようにとの思いからです。