職場の安全と健康
会社に求められるもの
木村 大樹 (著)
本体価格:9048円
発刊年月:2009/09
ISBN:9784871684613
Cコード:3032
管理番号:252
人が働くにあたって、その安全を確保し、健康が保持できるようにすることは、いわば働くことにに関するインフラであり、最低限必要なものです。
職場の安全と健康をめぐる課題も大きく変化しています。その代表的な問題が過重な業務による脳・心臓疾患の発症、いわゆる過労死の問題です。
過労死以上に深刻なのが精神障害の発症や過労自殺です。精神障害を発症させる要因となるセクハラやいじめ、いやがらせなどは外形的に見出しがたく、パワハラについては上司による部下の管理そのものが問題となるなど、その対応には困難を伴います。
雇用形態の多様化によって非正規労働者が増えていることも職場の安全と健康問題を複雑にする可能性があります。経験の未熟さによる災害の発生リスクの上昇、また不安定な雇用がもたらすメンタル面への影響があります。また正規労働者の長時間労働も健康に深刻な悪影響を及ぼします。
本書は、このような職場の安全と健康にかかわる問題に、会社の損害賠償責任(=民事責任)という視点からアプローチしています。