陸別が好き。
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35た後の現場に木を植えていくんですが、そのほとんどは手作業でやっていきます。その人材が不足しているんです。造材の方は20代とか30代が多いんです。造林の方はもう70、下手したら80ぐらいになる人もいると思います。いろいろな問題はあるんですけれど、昨日作業をやってもらって頼もしかったので、こいつら3日ぐらい鍛えたらものになるなと(笑)。若手が羨ましくて、もうほしくてたまらないです。委:脇田 人材の問題は、町の産業としての将来にとって大きな課題ですよね。そうした手作業という、ある意味でキツイ労働環境の中でのやりがいについてですけど、昨日の体験の終盤で、学生が三好さんに「この仕事のやりがいって何ですか」という質問をしたじゃないですか。その時三好さんが「これですよ」といって示したのは、枝打ちを終えて先まで見渡せるようになった景色でした。 ほんの数時間前まで、木の枝がうっそうと生い茂っていて1メートル先も見えなかった森が、こんなに広く、開けていたのかと気づかされた瞬間でした。あれはトリハダものでした。学:篠原 本当の意味での厳しさや、やりがいを知るには、もう一歩進んだ体験が必要だということですね。酪農や林業の1日の流れをしっかりと体験する場合の受け皿として、インターン制度はあるんでしょうか。農協:松村 農業体験は一年中受け付けています。学:篠原 首都圏では酪農とか林業やろうなんて思っている学生は少ないと思うし、地域おこし協力隊も知っている人は一部だと思うので、インターンはそういった学生ともつながる良い機会なんじゃないかなって思います。私だったら絶対行きます(笑)。役場:佐々木 今回、酪農体験は9時から体験してもらったんだけど、本当はもっと始まるのが早いんだ。毎日朝の5時半くらいから、夜遅かったら8時、9時まで。林業:三好 林業も大体6時半くなと思いましたね。林業:三好 林業は今、造林と造材、木を植えて育てる方と、材を作る方っていうふうに分かれるんですけど、造材の方は機械化がどんどん進んでいて、ユンボで伐倒して、パワーショベルで木を倒して、枝を払って、機械だけで丸太にもできるっていうところまで進んでいます。ただ造林の方は全部手でやります。昨日行ってもらった山は、僕が13年前に植えたものです。内心、懐かしいなと思いながら現場に行きました。伐倒され※1 株式会社ユニバース 2015年2月、陸別町トマム幹線に設立された、搾乳頭数450頭の大型酪農牧場です。今回の体験プログラムを受け入れていただきました。を長くできたら、体験も充実できるかなって思っているんだよね。あとは研修施設をつくるとか、そういう夢も将来的には持っているんだ。受け入れる側の研修プログラムも見直しの必要があると思うしね。学:高田 そうですね。僕も今回本当にできるかなって不安だったんですけど、ところどころ手加減していただいて(笑)。実際、酪農をやったらどうなるんだろうっていうのは、体験しきれなかったかなと思うので、もう少し現実的に厳しいところを見せてもいいのか

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